/ 12月 13, 2014/ 社会

非破壊検査と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか (^^)

一般的にはほとんど聞くことが無いこの非破壊検査ですが、実は様々な場所で多く利用されている検査方法です。
例えば、スーパーなどで売られている果実などですが、どうやって熟しているのか、糖度がどのくらいあるのかを調べていると思いますか。
基本的には人の手で調べるのですが、やはり様々なデメリットがあります。
昔は収穫した木の中からランダムに果実を選び、実際に中を切って確認したり、食べて確認をしていたようです。
ただこの方法だとすべてが熟しているのかどうかは分かりませんし、甘さの感じ方も人それぞれなので正確な糖度が分かりませんでした。
糖度計を使用する方法もありますが、全ての果実にキズを付けて測るわけにもいきませんから、この方法も当たり外れがどうしても出てしまう検査方法でした。

しかし最近では非破壊検査を使い、確実にしかも果実を傷つけることなく糖度や熟しているかどうかを調べることが出来るようになりました。
大型の機械もありますが、小規模農家用の小型非破壊検査機も登場しており、果実に機械を当てるだけで糖度を測ることが出来ます。

非破壊検査には、サーモグラフィや振動、放射線透過などの検査方法がありますが、果実の糖度を測るために利用されるのは近赤外分光法が多いようです。
これは果実に近赤外光を照射して、その吸収率から糖度や酸度を測ることが出来る方法で、果実に全く傷をつけることなく検査を行うことが可能になっています。
特にモモなどは少しの傷でもすぐに傷んで腐ってしまうため、非破壊検査の登場で品質の向上や出荷時の果実の傷みを最小限に抑えることが出来るようになったと言われています。
果実以外にも、建物の内部の劣化の測定や、作った製品の表面の傷の判定、コンクリートなどの劣化の測定など、様々な場所で非破壊検査は利用されています。

現在の日本を陰で支えているのは、非破壊検査だと言っても過言ではないかもしれません。

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